【ウマ娘】シュヴァルグランの史実解説と適性予想

12月20日のガチャ更新で新ウマ娘「シュヴァルグラン」が実装されることが発表されました。

シュヴァルグランはアニメ3期に登場しているキャラで、12話のジャパンC(シュヴァルグラン勝利)放送直前というまさに絶好のタイミングでの実装となります。

今日はシュヴァルグランの史実解説をしていきたいと思います。

シュヴァルグラン史実解説

シュヴァルグラン
ハーツクライ
ハルーワスウィート
母父 マキャベリアン
生涯成績 33戦7勝(7-7-7-12)
獲得賞金 11億3497万1300円(内海外1憶3427万4300円)
主な勝ち鞍 ジャパンC、阪神大賞典、アルゼンチン共和国杯

同期にキタサンブラック・ドゥラメンテ・サトノクラウン等がいる15世代

アニメ3期でメインになっている15世代の1頭。同期には3期主役のキタサンブラックをはじめ、ドゥラメンテサトノクラウン等がいます。

この世代は種牡馬入りしてからも産駒がライバルとして鎬を削るなど覇権争いをしており、2023年クラシックは皐月賞をキタサンブラック産駒のソールオリエンスが制し、ダービーはサトノクラウン産駒タスティエーラ、菊花賞をドゥラメンテ産駒ドゥレッツァが制しています(牝馬路線はドゥラメンテ産駒リバティアイランドが3冠)。

先日全日本2歳優駿を圧勝したフォーエバーヤング(CAの藤田氏所有)の父リアルスティール(アニメではゲンジツスティール)もこの世代の1頭です。

シュヴァルグラン産駒も2023年にデビューしているのでこの争いに加わるとさらに面白くなりそうです(晩成タイプで社台でもないのでちょっと厳しい面はありますが(-_-;))。

ちなみにメリオーレムというシュヴァルグラン産駒が未勝利とエリカ賞を連勝してオープン入りしています

ハルーワスウィートの子供

母ハルーワスウィートは同馬の他にもヴィルシーナヴィブロスと3頭のG1馬を輩出した名繁殖牝馬。そして馬主はそのハルーワスウィートの熱狂的ファンとしても有名なハマの大魔神こと佐々木主浩オーナー(詳細は下のリンク)。

【ウマ娘】ヴィルシーナとハルーワスウィートの史実紹介と適性予想
ヴィルシーナとその母であるハルーワスウィートの史実をまとめています

シュヴァルグランはハルーワスウィートの4番目の仔になります(ヴィルシーナが2番仔でヴィブロスは5番仔)。

クラシックへの出走は叶わず

シュヴァルグランは2014年9月21日の新馬戦でデビュー(2着)。2戦目の未勝利を勝ち上がると次走の京都2歳Sでも3着に好走しますが、その後はしばらく勝てない時期が続きます。

格上挑戦で重賞に挑むも毎日杯5着に京都新聞杯でも8着に敗れてクラシックレースへの出走権を獲得することは出来ず休養に入ります。一方この頃そのクラシック戦線では皐月賞と日本ダービーを圧倒的な強さで制したドゥラメンテがこの世代の主役に躍り出ていました。

姉のヴィルシーナは牝馬クラシック戦線で全てジェンティルドンナの2着という準三冠を達成?しており、妹のヴィブロスは翌年の秋華賞を制することになりますが、シュヴァルグランは姉や妹より出世が遅れることになります(姉や妹に劣等感を感じる描写はここからか)。

3か月半ぶりの実戦となった札幌の自己条件(500万下)は後にステイヤーズSを3連覇するアルバートの2着に敗れますが、次走の阪神芝2400mで約1年ぶりの勝利を収めるとそこから3連勝で一気にオープンクラスまで駆け上がり2015年シーズン(3歳)を終えます。

重賞を制覇しG1戦線へ挑戦

2016年初戦はG2日経新春杯。ここを2着に好走すると続く阪神大賞典を2バ身半差で快勝して重賞初制覇。

天皇賞春はキタサンブラックとの初対戦となり、ゴールドアクター・キタサンに続く3番人気に支持されレースでも中団から伸びてキタサンブラック・カレンミロティックに次ぐ3着に好走します。

宝塚記念は前年の二冠馬ドゥラメンテとの最初で最後の対決となりますが距離(2200m)が足りなかったのかここは9着と惨敗。シュヴァルグランは勝ち鞍が2400~2500mのレースに集中しており(未勝利以外全て)、今後も2200m以下のレースでは苦戦することになります。ウマ娘の距離適性の区分だとこういった特性は表現しにくいですね(おそらく固有がそれらの距離限定のものになりそう)。

秋は2500mのアルゼンチン共和国杯から始動して重賞2勝目を挙げると、続くジャパンCはキタサンブラックの3着。キタサト対決となった有馬記念は6着に敗れて4歳シーズンを終えます。

キタサンブラックの壁とまさかの逃げ

5歳シーズンは前年勝っている阪神大賞典から始動しますがサトノダイヤモンドの2着に敗れます。

天皇賞春はキタサンブラック・サトノダイヤモンドの二強対決の構図となり人気も両頭に集中しシュヴァルグランは少し離れた4番人気の支持。ここまでキタサンには4戦全敗(先着含む)でダイヤにも2戦2敗でしたが、レースでは好位から伸びて2着と好走しダイヤ相手に一矢報います。しかしここでもキタサンブラックには一歩届かずシュヴァルグランにとって大きな壁となります。ちなみにアニメでも触れられていましたが、この時の勝ち時計3分12秒5はディープインパクトのレコードを11年ぶりに更新するものでした。

前年に続き春のグランプリ宝塚記念に出走(稍重バ場)。シュヴァルグランはここまで控える競馬で結果を出しており、この時もパドックで馬主や調教師と道中は4~5番手の位置取りでという話がなされていたようですが、ゲートが開くとそれまで逃げ先行で勝ってきたキタサンではなく一度も逃げたことがなかったシュヴァルグランが先頭に立つ予想外の展開。

それまで前で競馬をしていたウマを意識的に控えさせたりあるいはその逆というケースはたまにあり(今回は後者)それで結果が出ると神騎乗ということにもなりますが、当然毎回うまくいくわけではなくそれまでと違った形でレースを進めたことでリズムを崩す等して惨敗というケースもあり、この時のシュヴァルもペース自体は1000m通過60秒6と厳しいものではありませんでしたが直線に入るとキタサンと一緒に失速して8着に惨敗(キタサンブラックは9着だったので一応初先着)。勝ったのは道悪巧者のサトノクラウンでした。

レース後の談話で意表を突く逃げ作戦は直前に閃いたものとのことでしたが、当初打ち合わせた作戦とまったく違う形の騎乗でかつ結果が出なかったこともあったのかここまで主戦を務めていた福永祐一騎手(現調教師)はシュヴァルグランの主戦を降りることとなります。

シュヴァルグランの父ハーツクライは追込でダービー・宝塚記念・ジャパンC等で2着に入るも勝ち切れないレースが続いていましたが、有馬記念でそれまでと打って変わって先行策を取ると無敗の三冠馬ディープインパクトに初めて土をつけて、翌年のドバイシーマクラシックでは逃げて圧勝するなど脚質変更がばっちりハマリこの時は神騎乗と大絶賛されたりしていました(ぶっちゃけ結果論)

ジャパンCで悲願のG1初制覇

秋は京都大賞典で復帰するも出遅れもあって7歳牝馬スマートレイアーの3着に敗れます。続くジャパンCは短期免許で来日していたオーストラリア人ジョッキーヒュー・ボウマンと初コンビを組むことに。

この年のジャパンCは1番人気は宝塚記念で9着に大敗するも前走の極悪不良バ場だった天皇賞秋を制してG16勝目を挙げたキタサンブラック。2番人気は菊花賞ではなくジャパンCを最大目標に定めたこの年のダービー馬レイデオロ。3番人気は宝塚記念を制して前走の天皇賞秋でもキタサンと激戦を演じたサトノクラウン。シュヴァルグランは単勝13.3倍の5番人気でした。

レースは逃げるキタサンブラックを見ながら内の4・5番手を追走。そのままロスなく内を回って直線に入るとバ群を割って逃げるキタサンに迫り残り100m手前あたりで先頭に立つと外から追い込んできたレイデオロの追撃を抑えてついに悲願のG1初制覇を達成。2着はレイデオロで1番人気キタサンブラックは落鉄や極悪不良バ場を走った影響もあったのか3着に敗れました(個人的にピークアウトが理由とは考えていません)。キタサンブラックという大きな壁をついに乗り越えた瞬間でした。

続く有馬記念もヒュー・ボウマンとのコンビで出走しますが、スワーヴリチャードの斜行で不利を受けた影響もあってキタサンブラックの3着に敗れ、このレースを最後にキタサンブラックは引退することになります。

シュヴァルグランとヒュー・ボウマン

現役を続行したシュヴァルグランは6歳シーズンの初戦に大阪杯を選びますが2000mと距離が短かった影響もあってか現役生活唯一の二桁着順となる13着と大敗。

続く天皇賞春は前年2着に入っており、鞍上も相性のいいボウマン騎手ということで1番人気に支持されますが、前年の不良バ場の天皇賞秋でキタサン・サトノクラウンに次ぐ3着に入っていたレインボーラインにゴール前で交わされてクビ差の2着と惜敗。

秋は前年と同じローテーションを組み、京都大賞典は久々に福永騎手が鞍上に戻り4着。ジャパンCはボウマンが騎乗停止中だったことでクリスチャン・デムーロ騎乗で臨むも2分20秒6の衝撃レコードを記録したアーモンドアイの4着入線。シュヴァル自身も2分21秒5の走破タイムをマークしています。

当初はこの年限りでの引退を発表していましたが、ジャパンC後に引退を撤回して翌年も現役を続行することが発表されます。

有馬記念は天皇賞春以来となるボウマン騎乗で9番人気ながら2年連続となる3着に好走。翌年は妹ヴィブロスと共にドバイに遠征しやはりボウマン騎乗でドバイシーマクラシック(芝2410m)を2着と好走。ヴィブロスのほうもドバイターフをアーモンドアイの2着に入っており兄妹揃ってドバイで2着に入る結果となりました。

5歳時のジャパンC以降はヒュー・ボウマン騎乗時は1-2-2-0と全て3着以内に入ったのに対して、それ以外の騎手が騎乗した時は0-0-0-7と一度も馬券に絡むことがなかったので、ボウマン騎手との相性が抜群であったといえます。

ドバイの後もシュヴァルグランは海外を転戦し、夏にはイギリス伝統のレースキングジョージに出走しますが、凱旋門賞連覇を含めてG1を10勝していた歴史的名牝エネイブルの6着に敗れ、続くインターナショナルS(ゼンノロブロイも出走)も8着に敗れます。

帰国後はジャパンCと有馬記念に出走してそれぞれ9着・6着という結果に終わりこの有馬記念を最後に現役を引退しました。

ウマ娘シュヴァルグランの適性予想

バ場
距離 短距離 マイル 中距離 長距離
脚質 逃げ 先行 差し 追込

1800m以下を走ったのは毎日杯のみでこの時も5着に敗れているので短距離とマイルは両方予想。1800mで条件戦を勝っていたり重賞で2着に入っているウマでもとかにされたりしているのでそれ以下の実績のシュヴァルはGかなと見ています。

バ場はダートを一度も走ったことがないので当然芝ダート

脚質は先行差しが。逃げは宝塚記念で一度だけ走っているのでGではなくになると予想。追込も3着に来たことはあるのでぐらいになるかなと予想します。