【ウマ娘】ヴィブロスの史実解説!ドバイターフ3年連続連対の海外巧者

1月19日のガチャ更新で新ウマ娘「ヴィブロス」が実装されることが発表されました。

ヴィブロスはアニメ3期で初登場したキャラでヴィルシーナ・シュヴァルグランの妹に当たります。

今日はヴィブロスの史実解説をしていきたいと思います。

ヴィブロス史実解説

ヴィブロス
ディープインパクト
ハルーワスウィート
母父 マキャベリアン
生涯成績 17戦4勝(4-6-0-7)
獲得賞金 9億5374万6400円(内海外7憶6764万8400円)
主な勝ち鞍 秋華賞、ドバイターフ

全姉にヴィルシーナ

父は無敗でクラシック三冠を達成し種牡馬としても11年連続でリーディングサイヤーに輝く等大成功を収めたディープインパクト。そして母は生まれつき尻尾がない特徴的な外見で有名なハルーワスウィート(詳細に関しては上のリンク先にまとめています)。ヴィルシーナは父も同じ全姉でシュヴァルグランは父(ハーツクライ)が違う半兄となります。

同期にサトノダイヤモンド等がいる16世代

アニメ3期とも時期が被る16世代の1頭。ウマ娘化されているサトノダイヤモンドとは同期で対戦経験もあります(宝塚記念でヴィブロスが先着)。

同期の牝馬にはネオユニヴァース直系の孫に当たる桜花賞馬ジュエラーや6戦5勝のオークス馬シンハライト。G1馬ではありませんが、エリザベス女王杯3年連続2着のクロコスミアもこの世代の1頭です(ヴィブロスとは5回対戦)。

同期のクラシックホースが故障で早期引退したり古馬になって成績が伸び悩む中、ヴィブロスは海外を中心に6歳春まで活躍しました。

喉頭蓋エントラップメントを発症し春のクラシックへの出走叶わず

ヴィブロスは2015年10月24日の新馬戦でデビュー。半兄のシュヴァルグラン同様初戦は2着に敗れるものの2戦目の未勝利を勝利。ヴィルシーナの全妹という血統的背景もあって将来が期待されますが、未勝利戦を勝ち上がった後に喘鳴症の一つである喉頭蓋エントラップメントを発症し手術を行います。

その後春のクラシック出走を目指して格上挑戦でチューリップ賞とフラワーカップに出走するも手術や慢性的な胃潰瘍の影響もあったのかいずれも12着と大敗し春のクラシックへの出走は叶いませんでした。ちなみにこの時チューリップ賞を勝ったシンハライトはその後オークスを制しますが、秋華賞前に左前浅屈腱炎が判明して最終的に引退に追い込まれるので、シンハライトとの再戦は叶いませんでした。

姉が7センチ差で逃した秋華賞でG1初制覇

休養から復帰したヴィブロスは500万下を4馬身差で快勝すると秋華賞トライアルの紫苑Sに出走。道中大きな不利がありながらも2着に好走して出走権を得ると牝馬三冠路線の最後の一冠である秋華賞でG1初挑戦。

この年の秋華賞はオークス馬シンハライトが直前に故障発症で回避し、桜花賞馬ジュエラーも骨折からの復帰2戦目で前走ローズSは11着と大敗していたこともあって混戦模様。1番人気はオークス3着で前走の紫苑Sでヴィブロスに勝っているビッシュが支持され、2番人気に桜花賞馬ジュエラー。ヴィブロスはそれに続く単勝6.3倍の3番人気に支持されていました。

レースは中団の馬群で脚を溜めると最後の直線で上がり33秒4の豪脚を繰り出して勝利し姉が7センチ差で逃した秋華賞のタイトルを見事獲得しました。

ドバイターフへ出走

翌年ドバイターフ(旧ドバイデューティフリー)の出走馬に選出されて招待を受諾。その前哨戦として初の牡馬混合重賞となる中山記念に出走。道中4~5番手の好位置でレースを進めるも直線伸び切れずに5着。

中山記念後予定通りドバイに渡ったヴィブロスはブラジル出身の世界的名手でマジックマンの異名を持つジョアン・モレイラ騎手を鞍上に迎えて出走。序盤は後方のインコースで脚を溜め、最後の直線で一気に外に持ち出すとグングン伸びて前の馬を差し切り優勝。前年のリアルスティールに続き日本馬がドバイターフを連覇するという結果になりました。

再びドバイへ

ドバイターフ優勝後春のG1には出走せず休養していたヴィブロスは秋の府中牝馬Sで復帰。スローで逃げたクロコスミアを捕まえきれずに2着に敗れると、1番人気で臨んだエリザベス女王杯も折り合いを欠いて5着に敗退。

5歳シーズンは前年同様中山記念からドバイターフ連覇を目指すローテが組まれますが、復帰初戦の中山記念は直線伸びずに8着に惨敗。

この年のドバイターフはヴィブロスの他にも2年前の覇者リアルスティール、後に欧州を転戦することになる前年の秋華賞馬ディアドラ、香港のクイーンエリザベス2世Cを制したネオリアリズム、同期の牝馬でこれまで何度も対戦してきた前年のエリザベス女王杯2着馬クロコスミア等日本馬が5頭出走していました。

前年同様後方に待機すると直線外から伸びて勝った地元馬ベンバトルには離されたものの、リアルスティール・ディアドラとの叩き合いを制して日本馬最先着となる2着を確保(リアルスティールとディアドラは3着撞着)。ドバイのメイダン競馬場との相性の良さを改めて見せつける結果となりました。

帰国後は宝塚記念に出走。同期の牡馬サトノダイヤモンドと前年の菊花賞馬キセキを次ぐ3番人気に支持されるも直線伸び切れず4着に敗退。このあたりでヴィブロスは左回りのワンターン巧者という評価がほぼ定着します。

引退を撤回し三度ドバイへ

秋の天皇賞8着の後、ラストランとして香港マイルに出走することを発表。ヴィブロスはこれまで主に1800~2000mを中心に走っており、マイルは12着と大敗したチューリップ賞以来(ウマ娘では1600も1800も同じマイル扱いですが)。距離不安で人気はなかったものの、レースでは直線しぶとく伸びて2着に好走。そしてこの結果を受けて馬主の佐々木氏が引退を撤回し、翌年のドバイターフをラストランにすると発表します。

最後の年は中山記念には出走せず、ぶっつけ本番で3度目となるドバイターフに出走。日本馬は他に前年3着のディアドラや後にG1を9勝する前年の牝馬三冠馬アーモンドアイが出走していました。

過去2回と同様に後方からレースを進めると直線抜け出したアーモンドアイを必死に追って2着に入線し、ドバイターフ3年連続連対を達成。ちなみにこの後行われたドバイシーマクラシックで半兄シュヴァルグランも同じく2着に入り兄妹揃っての好走という形になりました。

ドバイターフ3年連続連対の海外巧者

ヴィブロスの海外成績
レース 人気 着順 距離 バ場 タイム 着差 通過順位 上がり 勝ちウマ(2着)
ドバイターフ(4歳時) 1 芝1800 1:50.20 1/2 (エシェム)
ドバイターフ(5歳時) 2 芝1800 1:49.27 3.1/2 ベンバトル
香港マイル 11 2 芝1600 1:33.99 3 ビューティージェネレーション
ドバイターフ(6歳時) 2 芝1800 1:48.03 1.1/4 アーモンドアイ

ヴィブロスはドバイターフ3年連続連対の記録があるのでドバイ(メイダン)巧者や左回りのワンターン巧者のイメージが強いですが、香港マイルでも好走しているので海外遠征そのものにも非常に高い適性を持っていた海外巧者とも言えます。

そもそも同じレースに3年連続で出走するのも簡単なことではなく、ましてそれが遠い海外(ドバイ)でかつ3連続で連対というのは凄い記録だと思います。

ウマ娘だと実装時点でドバイも香港も実装されていないのでこのヴィブロスの海外に強いという特性をどういう形で表現するのか気になるところ。ワンターンコースに強いという形になる可能性もありそうですね(仮にドバイで強くなる固有や進化が来たらドバイ実装確実ということにw)。