7月10日のガチャ更新で「☆3【登竜之頂】カツラギエース」が新たに実装されました。
カツラギエースは2周年で発表された新ウマ娘で今回待望の実装となりました。
このページではカツラギエースの史実紹介と性能解説を簡単にまとめています。
カツラギエース史実紹介
父:ボイズィーボーイ
母:タニノベンチャ
母父:ヴェンチア
生涯成績:22戦10勝
獲得賞金:4億1068万3400円
主なG1勝ち鞍:ジャパンC、宝塚記念
同期にミスターシービーがいる83世代
三冠馬ミスターシービーと同期の83世代の1頭。ウマ娘化はされていませんが同世代には他に初代マイル王ニホンピロウィナー、天皇賞秋で皇帝シンボリルドルフ相手に大波乱を演出したギャロップダイナ、エアグルーヴの母としても有名なオークス馬ダイナカール等がいます(他にもいますがきりがないので割愛)。
ミスターシービーに挑む
見栄えのしない馬体で血統も地味、調教の動きも良くなかったことから関係者の期待はそれほど高いものではありませんでしたが、9月の阪神芝1200mでデビューすると7番人気の低評価を覆して8馬身差の圧勝。400万下(現1勝クラス)も3戦目で勝利して3歳時(現2歳)は4戦2勝の成績で終えました。
翌年はクラシックを目指して初戦の京都の4歳Sは最下位の13着に大敗するも次走も800万下を勝利して皐月賞に駒を進めます。
この年のクラシック戦線にはミスターシービーという後に三冠馬となる超大物がおり、両者は皐月賞で初めて相まみえます。
しかし皐月賞は苦手の不良馬場に脚を取られたこともあってシービーの11着と大敗。NHK杯を勝利して3番人気で挑んだ日本ダービーもやはりシービーの6着に敗れます。ダービーの後はすぐ休養に入らず中京4歳特別に出走して後のマイル王ニホンピロウィナーの2着に入り春を終えました。
秋になると本格化し京都新聞杯ではクラシック二冠馬ミスターシービーやその年の有馬記念を制するリードホーユーを相手に6馬身差の圧勝。クラシックではまったく歯が立たなかったシービーに圧勝したことで菊花賞ではシービーに次ぐ2番人気に支持にされますが、ハイペースや距離が長かった影響かブービーの20着と惨敗。
一方ミスターシービーはゆっくり下ることがセオリーとされていた第3コーナーから加速して先頭に立ってそのまま押し切るという常識外れのレースで勝利してクラシック三冠を達成しました。
中距離路線に専念
菊花賞の内容と結果から長距離は不向きと判断した陣営は3200mの天皇賞春には見向きもせず2000m前後の中距離路線に専念。宝塚記念とこの年から2000mに距離が短縮された天皇賞秋(前年までは秋も3200mだった)を目標に調整が進められることに。
復帰初戦の鳴尾記念は4着に敗れるも、次走のサンケイ大阪杯を快勝し京阪杯も58.5キロのトップハンデをものともせず重賞を連勝し宝塚記念に駒を進めます。
この年の宝塚記念は前年の三冠馬ミスターシービーが不在。その年の天皇賞春を勝ったモンテファストや1つ年上の菊花賞馬ホリスキーが出走していましたが、中距離でのレース内容を評価されてカツラギは単勝1.9倍の1番人気に支持されます。
レースは番手につけると直線抜け出しスズカコバン(翌年の宝塚記念馬)を寄せ付けずに完勝。重賞3連勝でG1馬(この年からグレード制施行)の仲間入りを果たし「中距離のカツラギエース」を強く印象付けました。
前哨戦では勝つが本番では負ける
秋初戦の毎日王冠では春を全休していたミスターシービーと久々の再戦となり、レースでは先行するカツラギエースをシービーが直線上がり33.7の豪脚で追い込むもアタマ差抑えて勝利。
しかし続く天皇賞秋はクラシックでの実績や前走の豪脚が評価されてシービーに次ぐ2番人気に留まり、レースもシービーが直線豪快に伸びて差し切り勝ちしたのに対してカツラギのほうは折り合いを欠いた影響もあり5着に敗れてしまいました。
この敗北により、「前哨戦では勝つが本番では負ける」(京都新聞杯や毎日王冠)、「宝塚記念もシービーがいなかったから勝てた」等と揶揄されてしまうことに。
第4回ジャパンカップ(1984年)
天皇賞秋の後はマイルCSへの出走を一旦表明していましたが最終的にジャパンカップに出走。
この年のジャパンカップはミスターシービー・シンボリルドルフの新旧三冠馬対決に注目が集まり、初の日本馬によるジャパンカップ制覇への期待が高まっていました。
当時は日本と海外のレベル差がまだ大きく、3年前の第1回ジャパンCは当時の日本最強格だったホウヨウボーイやモンテプリンスが掲示板にも入れず、外国の二流クラスの馬(と見られていた)メアジードーツが日本レコードで圧勝するなど今では考えられないほど日本と海外の間に差がある時代でした。
1番人気は天皇賞秋を制した前年の三冠馬ミスターシービー。2番人気はG1実績はないものの11戦9勝と高勝率を残しているイギリス馬ベットタイム。3番人気は3年連続G1勝ちの実績があり前走のBCターフ6着のマジェスティーズプリンス(名前長いw)。
無敗のクラシック三冠馬シンボリルドルフは中1週のローテが不安視されて4番人気。実績が2000m前後に集中し2400m以上では一度も3着以内に入ったことが無かったカツラギエースは10番人気という低評価でした。
新旧三冠馬相手に大逃げ
距離や気性に不安の残るカツラギエースの為に通常より30センチほど長い手綱を使用するなど、陣営は様々な秘策を講じました。
カツラギエースは元々は先行や差しでレースをしていましたが、このレースではスタート後すぐに先頭に立つと向こう正面では後続を10馬身以上引き離す奇策の大逃げ。しかし前半1000m通過は61秒6と数字的にはややスローペースとなり、1番人気のミスターシービーは最後方を追走するなど大逃げを打つカツラギにとっては絶好の展開に。
第4コーナーを回って直線に入る頃には後続に追いつかれて前半築いたリードがなくなりましたが、これはバテたのではなく脚を貯めていただけで直線に入ると二の脚を使って再び加速。ベットタイムやシンボリルドルフの追撃を振り切って逃げ切り、見事日本馬初のジャパンカップ制覇を成し遂げました。
またこの勝利はこれまでG1級の大舞台で後塵を拝し続けていたミスターシービーを初めてG1で負かすとともに、1年下の三冠馬シンボリルドルフに初めて黒星をつけるものでもありました。
余談ですが、佐藤哲三元騎手はこのジャパンカップに感銘を受けて騎手を志し、後にタップダンスシチーで(カツラギと同じく)ジャパンカップを逃げ切り勝ちすることになります。
有馬記念で引退
有馬記念を最後に引退することが発表され、この年の有馬記念はシンボリルドルフ・ミスターシービー・カツラギエースによる(最後の)三強対決の様相となります。
レースはジャパンカップ同様カツラギエースがハナを切るも、前回の反省からカツラギをマークしたシンボリルドルフが直線抜け出して完勝。しかしカツラギも大崩れはせず2着に逃げ粘り、ミスターシービー(3着)には再び先着しジャパンカップがただのフロックではなかったことを証明して現役生活に幕を閉じました。
ミスターシービーとの対戦成績
4歳時:1勝3敗
5歳時:3勝1敗 ※有馬記念の先着含む
クラシックは全てシービーに敗れましたが古馬になってからは逆に3勝1敗と勝ち越し、シービーとの対戦成績も最終的には4勝4敗と五分になりました。
クラシックではシービーに負け続けましたがめげずに力をつけて、最終的には三冠馬2頭と並んで三強と呼ばれるまでに成長したカツラギエースはミスターシービーの最大のライバルであり日本競馬史に残る名馬だったのではないかと思います。
カツラギエースの性能
カツラギエース評価
成長率:○
適性:○
固有:○(継承×?)
スキル:○
チャンミ:▲
LOH:△~×
育成難易度:高
適性:中距離逃げ?
目標:ジュニア0戦・クラシック3戦・シニア5戦 ※合宿被り無し
※クラシック3月後半にファン5000人目標あり
初期評価:▲
短評:LOHよりチャンミ向けの大逃げキャラ
※☆>◎>○>▲>▲>△>×の順(☆と×は滅多につけないので実質5段階評価)
※実装直後は評価を修正する場合あり
※目標レースにメイクデビューは含めていません
成長率はスピード・パワー・根性に10%ずつ割り振られていてバランスがいいです。ただ大逃げに根性補正はそれほど嬉しくないので◎ではなく○評価。
適性も幅広く短距離もEなので因子10個以上で初期Aにすることも可能。ただ後述の固有や進化スキルの関係で本領を発揮できるのは中距離になりそうです。
目標レースは普通の中長距離キャラと同じような形。シニア期後半に天皇賞秋→ジャパンC→有馬記念と3つ走らないといけない点は育成においてやや微妙。
サポカ編成はスピ1~2+スタ0~1+根性0~2+賢さ1~2+友人グルサポ0~1(グラマスは三女神固定)が基本形になりそうです。
固有スキル(暁の御旗『葛城栄主』!)は東京中距離で効果時間延長
順位条件はチャンミ基準で1位のみ(LOHも1位)。発動場所は第3コーナー。東京中距離だと効果時間が伸びます。効果量は速度2500と控えめ。
回復350はそれなりにスタミナが必要になる東京芝2400mでは嬉しい効果。ただ大逃げで競り合いになるとその程度回復したところで焼け石に水なので相手に大逃げがいると厳しいことに変わりはないでしょう。
長距離だと1週目の第三コーナーで固有発動
表記が第3コーナーのみで終盤や後半といった文言が一切かかれていないので、向こう正面でスタートして2周回る長距離の場合、1週目の第三コーナーで固有が発動します(短距離やマイルの場合も序盤や中盤始めに発動)。
固有はクールタイムが長いので残念ながら弧線のプロフェッサーのように2回発動することはありません。
中距離だと接続が期待できる
発動場所が第3コーナーなのでコースや距離によって終盤接続が期待できます。
・東京芝2400m(ジャパンC・日本ダービー等)
・中山芝2000m(皐月賞)
・京都芝2000m(秋華賞)
・京都芝2200m(エリザベス女王杯)
このあたりのコースだと固有が終盤接続してくれそうです。東京中距離でも2000m(天皇賞秋)は終盤開始地点が第四コーナー半ばなのでそこまで効果がもたず接続しません。
継承版は速度500まで弱体化
本体が速度2500なので継承版は速度500相当まで弱体化します。
発動場所がはっきりしていてかつ回復付きスキルなので将来なにかしら悪さができる可能性はないとは言えませんが、少なくとも効果量だけなら継承版を使うことはなさそうです。
また育成シナリオに出てくるミスターシービーは(ローレルシナリオのブライアンよりは少し劣るとはいえ)かなり強く因子周回でG1ボーナスを取りこぼしてしまうリスクもあるのでそこも欠点といえます。
本体:持続5秒・速度2500・回復350(東京中距離の場合持続6秒)
継承:持続3秒・速度500・回復50(東京中距離の場合持続3.6秒)
カツラギエースのスキル関連
逃げ向けのスキルを取得可能
初期スキル
・東京レース場○(▲)
・先駆け(○)
・粘り腰(△)
イベント
・気迫を込めて(▲)
・遊びはおしまいっ!(◎)
・急ぎ足(○)
勝利イベント
・地固め(◎)※ジャパンC勝利
覚醒金スキルは先手必勝と踏ませぬ影
覚醒Lv2:押し切り準備(▲)
覚醒Lv3:先手必勝(◎)⇒してやったり!(◎)
覚醒Lv4:食い下がり(△)
覚醒Lv5:踏ませぬ影(▲)⇒逃げっ切りの1人旅(▲)
先手必勝を進化させると加速5000に強化
逃げ必須の序盤加速スキル。先手必勝は盤石の構えに比べて所持しているサポカの性能が低いのでこれを自前で持っている点は評価できます(盤石持ちの賢さブルボン無しでも逃げ育成可能)。
進化させると加速5000まで上昇。これはキタサンと同じ加速量となります。
進化条件1
育成イベ「ギャルの手も借りたい」で体力消耗せず畑の虫を取り除くor加速スキルを2個以上所持
進化条件2
スピード800以上
踏ませぬ影を進化させると効果量が5500にアップ
最終直線で発動する逃げ用の終盤速度スキル。順位条件は先頭(1位)のみ。
進化版にはそれに加えて中盤3バ身以上の差をつけるという条件があるので実質大逃げ専用。普通の逃げだと発動がちょっと難しいと思います。
最終直線まで先頭を維持する必要があるので能力が足りないとそれまでに後続に捕まってスキル発動もできずに大敗という形になりそうです。
進化条件1
大逃げを所持or逃げスキルを2個以上所持
進化条件2
パワー800以上or根性600以上
先手必勝:持続1.2秒・加速4000→5000
食い下がり:持続3秒・速度1500・加速500
踏ませぬ影:持続2.4秒・速度4500→5500
まとめ(カツラギエースを引くべきか?)
特定のコースや距離でかなり強い可能性あり
LOHよりチャンミ向け
大逃げ運用が基本なので育成難易度は高め
中距離は白キタサンが強い激戦区
推しでなければスルー
固有の条件が少し変わっているので条件次第でなにかしら悪さが出来る可能性を秘めたキャラ。
固有や進化スキル(踏ませぬ影)の関係で大逃げ運用が基本になるので育成難易度は高く、同じ大逃げがいた時点で大敗する可能性が高いのでLOH向きとは言えません。
固有の火力が最も高くなる東京中距離が白キタサン等強キャラが多い激戦区なのも厳しい。
ハフバが近くなってきたことも踏まえると推しでなければスルーで問題ないと思います。